![](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/taishinseinou2.jpg)
項目
1. カビの原因の表面結露
2. 家を腐らせる壁内結露
3. 参考資料
![結露用外観](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/keturo.jpg)
家を長持ちさせる工房アヤの注文住宅
スマイルハウス
家を作る為に、高い品質の木材を構造部分に使い
すぐれた性能の断熱材を壁の中に入れ、
外観も室内も素的に仕上がったとしても、
もし、見る事の出来ない、壁の中にカビが生え、
大切な木材が腐り続けていたら!?
また、冬の窓ガラスの内側や、夏の壁の表面が
いつも結露し、カビが生えたら!?
このままにしていれば、不健康な部屋となり、
さらに壁の中の大切な木材が腐り、大規模な
改修工事をする事態となってしまいます。
解決策として・壁に表面結露を起こさせない
・壁内結露を起こさない仕組みの家を作る
ことがとても大切な事です。
![虹の家壁構造](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/kabekouzou2018.jpg)
1.カビの原因の表面結露
外皮である、部屋の壁(壁とは、屋内の表面のみで
なく中の柱、断熱材等も含みます)の表面に起こる
結露を表面結露と言います。
この結露はカビの原因となり、健康にも悪い影響を
与えます。
※外皮:家の屋外に接する外周部で、屋内部分との
温度境界となる壁・天井・床・窓・ドアを言います。
![表面結露](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/hyoumen.keturo.jpg)
(1)表面結露の出来るわけ
空気は温度が高くなるにつれて、水分を多く
含む事が出来る性質を持っています。
真夏、よく目にする光景で、氷の入ったグラスに
水滴がたくさんついているのは、夏の高い室温に
含まれる水分がガラス表面の0℃近い温度にふれて
温度が下がり含んでいられなくなった水分を水滴
として排出する事から起きている現象です。
よく見られる冬の窓ガラスとアルミ枠の結露も
コップの水滴と同じ理由で起こります。
冬の0℃の屋外の温度により、冷やされたガラスや
アルミの窓枠に室内の22℃程で湿度の高い空気が
常に接していれば、ガラスや窓枠には温度差による
結露が生じ水滴は窓下にある木製の窓台にたまります。
常にぬれて温度も高い室内にある木製の窓台は
腐朽菌により腐る事となります。
※外皮 家の屋外に接する壁・天井・床・窓・ドア
![表面結露](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/cup.jpg)
(2)結露を防ぐ断熱性能の高い外皮
夏の屋外の高温、冬の屋外の低温は、家の外皮を
通して室内へ入ってきます。
そして屋外と部屋の温度差による外皮の壁の屋内側
表面は結露を起こします。
この外皮の壁や窓、ドア等の断熱性能を高くする
事で屋内と屋外の温度差を少なくし温度差に
よって生まれる結露を防ぐ事が出来ます。
壁はもちろん窓においても窓枠を熱の伝わり
にくい樹脂製としペアガラスにする事で結露の
心配は解消します。
![断熱性能の高い壁窓](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/mado.kabe_.dannetu2018.jpg)
は結露しません
2.家を腐らせる壁内結露
(1)壁内結露とは
表面結露とは違い、壁の中に起こる結露です。
その為に10年たっても気が付く事が出来ずに
時が過ぎて行きます。
やっと気の付いた時には、家の骨格である
木部が腐り大規模な補修工事になります。
(2)壁内結露の原因
屋内からと屋外から壁の中に入って来た湿気の
排出が充分に行われていない事から起こります。
また、断熱性能が低い為に外気温との大きな
温度差が出来、結露しやすい壁内環境が作られた
事も原因の1つとなります。
![家を腐らせる壁内結露](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/ie-fuhai2.jpg)
(3)壁内結露を無くす方法
外皮の断熱性能(熱を伝えない性能)を高くする
事と壁の中に入って来る湿度を排出する事の出来る
優れた仕組みを持つ壁にしておく事が重要となります。
対策としては屋外から入って来た温湿度は壁の
屋外側表面から放出させるとともに、意図的に
壁の内部に作った縦方向の隙間から放出させる
方法があります。
詳細は下記をご覧ください。
壁の中を結露させない仕組み(冬の例)
家を長持ちさせるスマイルハウスの壁
![虹の家壁構造](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/kabekouzou2018.jpg)
(4)外皮の壁を腐らせない壁の作り方
イ 室内の湿気を壁に入れない防水気密シート
外皮の壁の1番部屋に面した所には①塗り壁があります。
塗り壁の下地は②石膏ボードで塗り壁と一体化しています。
冬の暖かい部屋の温湿度は何もしなければ、
この壁をすんなりと通り抜けて行きます。
ここに③の防水気密シートをピタリと貼ります。
ここが決め手です。これで室内の湿気は壁の中に
入って行けません。
![防水気密シート](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/kimitu3.jpg)
②石膏ボード
③防水気密シート
ロ 屋内と屋外の温度を壁の中に入れない断熱材
防水気密シートは室内の湿気を壁の中に通しません。
しかし、室内の高い温度(22℃~25℃)は
そのままにしておくと壁から外気へ逃げ出します。
暖房した大切な22℃~25℃の熱を屋外へ逃が
さない為、又、屋外からの冷気を室内へ入れない
為に壁の中に⑤断熱材を入れます。
断熱材の屋外側には建物の構造材である⑥合板が
貼られています。
合板は透湿率の非常に低い素材です。(1.11g/(m.s.pa))
![断熱材](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/ie-kabe20184.jpg)
⑤断熱材 厚90mm
⑥構造用合板 厚12mm
ハ 屋内の雨水を防ぐ、透湿防水シート
構造用合板の裏には雨水の万が一の侵入を防ぐ
⑦透湿防水シートを貼ります。屋内の湿気は壁の
中に入れませんが、屋外から入る湿気は排出し
なければなりません。
その為に透湿性のある防水シートを貼ります。
ニ 通気スペースは湿気を排出する通り道
屋外から入って来た湿気は、外壁からも排出
されますが湿気を積極的に排出するために
⑩珪酸カルシウム板に⑨縦銅縁(タテドウブチ)
を取り付けて⑧通気スペースを作ります。
この通気スペースは軒に接していますので、
湿気は軒天から屋外へ捨てる事が出来ます。
又、通気スペースは2階の小屋裏にも
つながっています。
小屋裏に入った湿気は屋根の三角の頂点に
作られた棟換気の出口から排出されます。
⑩珪酸カルシウム板の裏にある⑪透湿防水シート
は雨水の侵入を防ぐ為のシートです。
雨水は通しませんが、湿気の出入は
自由なシートです。
![透湿防水シート](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/tuki2.jpg)
⑧通気スペース
⑨縦胴縁(15mmx40mm)
⑩珪酸カルシウム板(防火板)
⑪透湿防水シート
ホ 仕上材の樹脂サイディング
⑪の透湿防水シートは⑫外壁材である樹脂
サイディングの裏側に取付られます。
台風等の風雨が外壁材から侵入した
時の防水の為にも大切な役割を持っています。
⑫の樹脂サイディングの役目は雨水、風を防ぐ
事。特徴は紫外線に強く腐らない、さびない、
弾力性が高い、塩害に強い。
また、30年塗り替え不要である事です。
「柔よく剛を制する」のことわざ通りの
樹脂サイディングと言えます。
![仕上げ材の樹脂サイディング](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/s-s-siding20184.jpg)
⑫樹脂サイディング
3 参 考 資 料
各種材料の透湿率
湿気を通しやすい材料 透しにくい材料
表には 各種建築材料の透湿特性を 挙げたので参考にしていただきたいと思います。
各種材料の透湿率・透湿比抵抗・透湿抵抗
※透湿比抵抗=透湿率の逆数
※透湿抵抗=透湿比抵抗×厚さ
![](https://www.koboaya.co.jp/we/wp-content/uploads/table.jpg)
材料名 | 透湿率 | 透湿比抵抗 | 厚さ | 透湿抵抗 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ng/(m·s·pa) | g/(m·h·mmhg) | ㎡·s·pa/ng | m·h·mmhg/g | mm | ㎡·s·pa/ng | ㎡·h·mmhg/g | ||
グラスウール ロックウール |
170 | 0.816 | 0.00588 | 12.3 | 100 | 0.000588 | 1.23 | |
A種ビーズ法 ポリスチレンホーム特号 |
4.6 | 0.0022 | 0.22 | 450 | 25 | 0.00541 | 11.3 | |
珪酸カルシューム板 | 52.1 | 0.025 | 0.0192 | 40 | 24.7 | 0.000474 | 0.988 | |
コンクリート | 2.98 | 0.00143 | 0.336 | 699 | 100 | 0.0336 | 69.9 | |
ALC | 37.9 | 0.0182 | 0.0264 | 55 | 100 | 0.00264 | 5.5 | 表面処理無 |
合板 | 1.11 | 0.000533 | 0.901 | 1880 | 12 | 0.011 | 23 | |
OSB(合板の一種) | 0.594 | 0.000285 | 1.68 | 3510 | 12 | 0.02 | 42 | |
軟質繊維版 | 18.8 | 0.000902 | 0.0532 | 111 | 12 | 0.00064 | 1.3 | |
石膏ボード | 39.7 | 0.0191 | 0.0252 | 52.5 | 12 | 0.0003 | 0.63 | |
コンクリートブロック | 7.7 | 0.0037 | 0.13 | 270 | 200 | 0.026 | 54 | |
窯業系サイディング | 2.1 | 0.001 | 0.48 | 1000 | 12 | 0.0058 | 12 | 塗装無 |
透湿比抵抗のみが解った時は厚み(m)をかけて透湿抵抗(㎡・h・mmHg/g)を求めます。
透湿傾向は透湿係数の逆数
透湿比抵抗のみが解った時は厚み(m)をかけて透湿抵抗(㎡・h・mmHg/g)を求めます。
透湿傾向は透湿係数の逆数
透湿比抵抗のみが解った時は厚み(m)をかけて透湿抵抗(㎡・h・mmHg/g)を求めます。
透湿傾向は透湿係数の逆数
透湿率から、透湿抵抗を計算する方法は、以下の式になります。
材料の厚さ(mm)÷(透湿率×1000)=透湿抵抗
透湿性=湿気がとおり抜けること
透湿率=湿気の通り易さ
透湿抵抗=湿気の通りにくさ
透湿比抵抗=湿気の通りにくさ=1/透湿率=(m・spa)/mg
♤注文住宅スマイルハウス | ||
①スマイルハウスの性能 | ||
・地中熱利用基礎 | ・耐震性能 | ・樹脂枠ペアガラス窓 |
・断熱性能 | ・きれいな空気 | ・低炭素住宅 |
・長期優良住宅 | ・結露対策 | ・遮音性能 |
・構造材(無垢材) | ・防火性能 | ・防蟻性能 |
②スマイルハウスの仕様 | ||
・外壁 | ・屋根材 | ・屋内の壁 |
・窓 | ・床材 | ・遮熱材 |
・棟換気 | ・断熱材(熱を伝えない材料) | ・住宅設備 |
・ツーバイフォー工法 |
①スマイルハウスの性能
②スマイルハウスの仕様